俗悪さ
パレイドが過ぎ去っていく。
何を叫んでいるのか、どこに向かっているのかは参加しているボクにはわからない。
ただ、どこかへ向かっているのだと思う。
自由に離れることは出来るのかもしれないけれど、このパレイドを外れたらどこへ歩けばいいのかわからない。
だから、ボクはこのパレイドを今日も、明日もきっと歩み続けるのだろう
本当は君と2人で歩きたい。
どこへ向かうかなんて気にせずに君と公園を歩きたい。
どんぐりを拾ったり、ちょうどいい日当たりの木陰で休んだり、そういうことがしたいのに。
パレイドが過ぎ去っていく。
歌が聞こえてくる。
君の歌がボクにパレイドを歩かせる。
君は君の救いのために歌っているんだろう。
ボクはボクの救いの歌を歌えない。
だから、ボクは、今日も君の歌を聴きながらパレイドを歩くのです。
歌っている君に立ち寄らないまま、ボクはボクの意思でパレイドを歩くのです。
まだ自分しか救えない歌すら歌えない、誰かを救う誰かの歌しか歌えないから。
だから、ボクはこのパレイドを今日も、明日もきっと歩み続けるのだろう。
山崎はるかさん、結婚してください